匹見二ノ谷(ひきみにのたに)
 
単独 2018.08.29 
匹見町道川元組のR191非常駐車帯(7:10/26)→元組橋→二ノ谷入渓(7:51)→F1(8:29/9:02)→F2(9:03)→F3(9:08)→F4(9:19/23)→F5(9:23/24)→F6(9:31/35)→F7(9:40/56)→F8(10:00)→F9(10:04/06)→F10(10:43/48)→F11(10:50/53)→F12(10:55/58)→F13(11:12/16)→F14(11:19/28)→遡行終了(11:37/53)→二ノ谷左岸尾根(12:07)→ヨボシ山(12:23)→牛首(12:58)→尾崎山(13:16)→山道分岐(13:46)→起点(13:58)

軌跡図
                                                            所要時間:6時間31分、歩行距離:約7㎞
 この地図は、国土地理院発行の地形図を使用したものである。

アルバム
匹見二ノ谷をF14まで遡行して、左岸尾根を下った。匹見町道川元組(ひきみちょうみちかわもとぐみ)のR191非常駐車帯に車を駐める。足下の匹見川に南東から二ノ谷が出合い、その谷間に形のよいヨボシ山がおさまっている。右肩から覗くのは天杉山か。歩道の階段から元組橋の西詰に降り、里道を南東に辿る。

匹見町道川元組のR191非常駐車帯(7:25)

元組橋(7:26)
集落を外れた墓所の手前で、未舗装の林道になる。二の谷川左岸の道は、ほどなく上下に分岐。本道は上(右)で、下(左)の道は砂防ダム堰堤手前で行き止まり。この際、ちょっと寄り道して、大砂防堰堤を見学。本道に戻ってひと上りすれば天端、その200m先の橋の手前から入渓する。林道は右岸に渡り、北西に向かっている。

上流側の砂防堰堤(7:38)

入渓地点(7:51)
橋を潜ると、いきなり大ゴーロ。ほどなく杉の倒木に行く手を阻まれるが、すぐ終わる。両岸が開け、小滝が五つ続いたあと、水がチョロチョロのゴーロの河原になる。入渓地点から約700mの溯行で、ようやくF1に出会う。

倒木で荒れた河原(7:57)

淵を抱えた小滝(8:09)
F1は、約4mのチムニー滝。ザックを置いて二度トライするが、滝下に立ちこむことすらできない。うーむ、僕にF1の直登は無理なのか。あきらめて左岸を巻く。すぐ上に、V字の露岩床を間に置いてF2が続く。C/Sのチムニー滝だけど、水流を登るのは難しくない。

F1(8:30)

F2(9:03)
40m上流に露岩段状のF3、その奥にカウントしてもいいような露岩の小滝。越えるのは簡単。大ゴーロを遡ること約170m、5mの直瀑F4に出会う。深い釜が受けていれば別だけど、とても取り付く気にはなれない。左岸を巻いて落口に立ち、滝面を見下ろす。これは僕には登れない。

F3(9:08)

F4(9:19)
すぐ上に、下段がC/S、上段が露岩のF5が続く。高低差、5mぐらい。下段のC/Sは思いのほか簡単だし、上段も滝面を直登できる。谷は約50m上流で右に90度転じ(南)、その奥にF6が掛かっている。約5mのチムニー滝で、突っ張って登る。

F5(9:23)

F6(9:31)
すぐ上に、釜は土砂で埋まり、滝面に流木の引っかかったC/S小滝が続く。越えると、この谷の核心F7が見えてくる。深い淵を抱え、約10mの中ほどでC/Sが二段に分けている。下段のC/Sを越えるのは難しくないが、上段のスラブはツルツル。流木が引っかかっていなかったら、僕にはぜったい無理、と思う。で、流木に依って、必死で登った。

F7(9:40)
F7上段(9:46)
すぐ上に淵が受ける斜め小滝があり、落口に詰まった流木を乗り越すと、C/SのF8。ここにも流木が引っかかっている。右の滝面を登るのは、難しくない。続くF9は、約5mの斜滝で簡単。谷は、落口から南東に向かう。

F8(10:00)

F9(10:04)
V字ゴルジュの上流には、大岩や土砂で堰き止められた二つの小淵が受ける、チムニー状のC/S滝が掛かっている。登るのに難はないが、斜めで高低差は約7m。Fとしてカウントしてもよいと思うのだが、なぜかトポ図に載っていない。このFを越えると両岸は明るく開け、120mばかりで渓畔林の美しい二俣になる。本流の右谷に入って約60m、F10に出会う。3段約10mの滝で、滝面を愉しく直登できる。

F10(10:43)

F10中段(10:44)
続くF11は、2段約9mの階段状滝で、登るのは簡単。そのすぐ上に、V字二条、約5mのF12が掛かっている。右の水流を登る。

F10上段(10:46)

F11下段(10:50)

F11上段(10:52)

F12(10:54)
ゴーロの多い谷になって約130m、V字ゴルジュの入口を大ゴーロが塞いで、右岸際をF13が落ちている。滝面にC/S二つの約6m段状滝で、愉しく直登できる。上流には、この谷最後の大物F14が掛かっている。二段約8mの斜滝だけど、上段はツルツルで難しい。昨年鹿野さんは、右崖から取り付いて水流を登りきった。僕なんか、滝下右の垂壁に取り付くことさえできない。できるのは、右岸のガリーに入って左崖を登ることぐらい。途中から水流溝に入ることはできそうだけど、TRでもない限りトライする気にはなれない。

F13(11:12)

F14(11:20)
F14の上流には小滝しかなく、やがてササヤブとなって主稜線登山道(F14落口から約800m)に飛び出す。なので、今回は左岸尾根を下ってみることにする。F14落口の約60m上流が開けた露岩帯で、右から緩やかな支尾根が出合っている。ここを遡行終了点とし、装備を解いてバナナ昼食。支尾根のヤブは大したことなく、トラバース気味に上っていくと、15分で左岸尾根の鞍部に出た。

遡行終了地点(11:53)

二ノ谷左岸尾根(F14の南)(12:07)
稜線の林床は、乳下のササヤブで微かな踏跡もある。ヨボシ山の山頂は、灌木が茂り見晴しはない。ヨボシ山の北尾根は徐々に西に転じていき、標高790mあたりで西尾根になる。バカ尾根なので尾根筋が分かりにくく、標高850mあたりから西に向かうのがよい。その西尾根から、明瞭な破線径が現れる。

ヨボシ山山頂(12:23)

二ノ谷左岸尾根の踏跡(12:45)
やがて、牛首と呼ばれる堀切鞍部に降りる。二ノ谷に下る破線径はなく、北西に向かう尾根に切り開き道がある。刈り払われて間のない、快適な尾根道だ。ルンルンで尾崎山を越え、道なりに下っていけばよい。しまいは作業用の山道になって、元組の里道に出た。二の谷川の河原でちょこっとお清めして、起点に還る。

牛首(12:58)

尾崎山山頂(13:16)

作業用山道(13:42)

山道分岐(13:46)